JOURNAL

株式会社アシックスの目指す社会とSOLITの目指す社会/INTERVIEW

株式会社アシックスの目指す社会とSOLITの目指す社会/INTERVIEW

このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。 今回は、株式会社アシックス マーケティング統括部 渉外担当の君原嘉朗さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 株式会社アシックス マーケティング統括部 渉外担当の君原嘉朗さん 多様なモデルが安心と自信をもち、ランウェイ本番で身につけることができるアイテムとして、アシックスのシューズをご提供いただきました。  SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら   バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけを教えてください。 SOLITを初めて知ったのは、日経デザイン(2022年10月号)の「インクルーシブデザインの可能性」の特集記事でした。また、バンクーバーファッションウィークの挑戦のサポートについては、兵庫県と神戸市が取り組む、革新的なビジネス手法を用いて経済成長を牽引し、社会課題の解決に積極的に取り組む起業家や中小企業を支援する「SDGs CHALLENGEプログラム」の2023年採択企業として神戸市の担当者を通じて紹介されたことがきっかけでした。 SDGs CHALLENGEプログラムについて SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。 アシックスの目指す世界とSOLITさんの思想がとても近いと感じています。具体的には、「誰もが着られる衣服」を通じて、誰もどれも取り残さないオールインクルーシブな社会の実現を目指すSOLITさんの想い自体が、アシックスが目指す世界「私たち誰もが一生涯、運動、スポーツに関わり心と身体が健康で居続けられる世界の実現へ。」と非常に近いと思います。 株式会社アシックスの目指したい社会とは? 私たち、アシックスは、事業活動を通じて人々の心と身体を健やかにする「人と社会への貢献」と、将来世代までスポーツができる地球環境を守る「環境への配慮」の2つをサステナビリティ方針として掲げ、「私たち誰もが一生涯、運動、スポーツに関わり心と身体が健康で居続けられる世界の実現」を目指しています。 現在、取り組んでいることや注力していること スポーツ・健康を事業の中心に据えて活動していることもあり、パラスポーツを通じて健康で持続可能な共生社会実現に貢献していくことに取り組んでいます。 自社の製品・サービスの開発だけではなく、パラスポーツ(障がい当事者)を知るきっかけや、マインドセットを変える機会、障がいに対するリテラシー向上を目的として、社員アスリートの雇用、パラアスリート・パラ競技団体との契約、パラスポーツイベントの協賛などを実施しています。 取り組んでいる中で、課題と感じる部分を教えてください。 雇用や契約、協賛などを通して、パラスポーツや障がいに対する知識が増えただけでは、共生社会の実現には至りません。いかに1人でも多くの社員に「自分ごと化」してもらえるかが重要です。ここでいう「自分ごと化」とは、アシックスとしてのあるべき(ありたい)姿、パラスポーツ(障がい)の観点がすべての事業活動に組み込まれている状態であり、そのあるべき姿と現状のギャップを埋めようとする行動になります。現状では、あるべき(ありたい)姿には正直、まだまだ至っていないと感じています。 SOLITの今後に期待していることは? 様々な社会課題に対して、積極的にアクションを起こしているように見受けられます。まずは「誰もが着こなせる衣服」のブランドとしての「SOLIT」をもっと世の中に浸透させていくことを期待したいです。 それを確立したうえで、より多様化する社会課題に対し、連携できることをディスカッションし、今後もともに取り組める可能性を検討していければと思います。 株式会社アシックス...

株式会社アシックスの目指す社会とSOLITの目指す社会/INTERVIEW

このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。 今回は、株式会社アシックス マーケティング統括部 渉外担当の君原嘉朗さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 株式会社アシックス マーケティング統括部 渉外担当の君原嘉朗さん 多様なモデルが安心と自信をもち、ランウェイ本番で身につけることができるアイテムとして、アシックスのシューズをご提供いただきました。  SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら   バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけを教えてください。 SOLITを初めて知ったのは、日経デザイン(2022年10月号)の「インクルーシブデザインの可能性」の特集記事でした。また、バンクーバーファッションウィークの挑戦のサポートについては、兵庫県と神戸市が取り組む、革新的なビジネス手法を用いて経済成長を牽引し、社会課題の解決に積極的に取り組む起業家や中小企業を支援する「SDGs CHALLENGEプログラム」の2023年採択企業として神戸市の担当者を通じて紹介されたことがきっかけでした。 SDGs CHALLENGEプログラムについて SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。 アシックスの目指す世界とSOLITさんの思想がとても近いと感じています。具体的には、「誰もが着られる衣服」を通じて、誰もどれも取り残さないオールインクルーシブな社会の実現を目指すSOLITさんの想い自体が、アシックスが目指す世界「私たち誰もが一生涯、運動、スポーツに関わり心と身体が健康で居続けられる世界の実現へ。」と非常に近いと思います。 株式会社アシックスの目指したい社会とは? 私たち、アシックスは、事業活動を通じて人々の心と身体を健やかにする「人と社会への貢献」と、将来世代までスポーツができる地球環境を守る「環境への配慮」の2つをサステナビリティ方針として掲げ、「私たち誰もが一生涯、運動、スポーツに関わり心と身体が健康で居続けられる世界の実現」を目指しています。 現在、取り組んでいることや注力していること スポーツ・健康を事業の中心に据えて活動していることもあり、パラスポーツを通じて健康で持続可能な共生社会実現に貢献していくことに取り組んでいます。 自社の製品・サービスの開発だけではなく、パラスポーツ(障がい当事者)を知るきっかけや、マインドセットを変える機会、障がいに対するリテラシー向上を目的として、社員アスリートの雇用、パラアスリート・パラ競技団体との契約、パラスポーツイベントの協賛などを実施しています。 取り組んでいる中で、課題と感じる部分を教えてください。 雇用や契約、協賛などを通して、パラスポーツや障がいに対する知識が増えただけでは、共生社会の実現には至りません。いかに1人でも多くの社員に「自分ごと化」してもらえるかが重要です。ここでいう「自分ごと化」とは、アシックスとしてのあるべき(ありたい)姿、パラスポーツ(障がい)の観点がすべての事業活動に組み込まれている状態であり、そのあるべき姿と現状のギャップを埋めようとする行動になります。現状では、あるべき(ありたい)姿には正直、まだまだ至っていないと感じています。 SOLITの今後に期待していることは? 様々な社会課題に対して、積極的にアクションを起こしているように見受けられます。まずは「誰もが着こなせる衣服」のブランドとしての「SOLIT」をもっと世の中に浸透させていくことを期待したいです。 それを確立したうえで、より多様化する社会課題に対し、連携できることをディスカッションし、今後もともに取り組める可能性を検討していければと思います。 株式会社アシックス...

渋谷の街が目指す社会像とSOLITの目指したい社会/INTERVIEW

渋谷の街が目指す社会像とSOLITの目指したい社会/INTERVIEW

このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。   ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。 今回は第3弾、東急株式会社 ビル運用事業部 事業推進第三グループ 価値創造担当の髙橋和也さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 東急株式会社 ビル運用事業部 事業推進第三グループ 価値創造担当の髙橋和也さん ファッションコレクションから帰国後、日本での初お披露目の会場として「渋谷ヒカリエ 8/COURT」を特別協賛頂けることになりました。   SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら   バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけを教えてください。 東急歌舞伎町タワーの運営担当者からSOLIT代表の田中さんのご紹介を受けたことが、SOLITを知ったきっかけです。凱旋イベントの会場となる予定の渋谷ヒカリエ8階 Creative Space 8/(はち)は、Fashion Week Tokyoをはじめとするファッションイベントが開催されるだけでなく、「超福祉の学校」などインクルーシブを考えるイベントでもご利用頂いております。SOLITはファッション性、インクルーシブなデザイン性を併せ持つ稀有な存在と感じ、日本での帰国後初のイベントを実施される御意向を伺う中で、ぜひ8/を会場として利用いただきたいと思い、ご提案いたしました。 帰国後初の国内イベント会場:Creative Space 8/(はち)   SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。...

渋谷の街が目指す社会像とSOLITの目指したい社会/INTERVIEW

このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。   ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。 今回は第3弾、東急株式会社 ビル運用事業部 事業推進第三グループ 価値創造担当の髙橋和也さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 東急株式会社 ビル運用事業部 事業推進第三グループ 価値創造担当の髙橋和也さん ファッションコレクションから帰国後、日本での初お披露目の会場として「渋谷ヒカリエ 8/COURT」を特別協賛頂けることになりました。   SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら   バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけを教えてください。 東急歌舞伎町タワーの運営担当者からSOLIT代表の田中さんのご紹介を受けたことが、SOLITを知ったきっかけです。凱旋イベントの会場となる予定の渋谷ヒカリエ8階 Creative Space 8/(はち)は、Fashion Week Tokyoをはじめとするファッションイベントが開催されるだけでなく、「超福祉の学校」などインクルーシブを考えるイベントでもご利用頂いております。SOLITはファッション性、インクルーシブなデザイン性を併せ持つ稀有な存在と感じ、日本での帰国後初のイベントを実施される御意向を伺う中で、ぜひ8/を会場として利用いただきたいと思い、ご提案いたしました。 帰国後初の国内イベント会場:Creative Space 8/(はち)   SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。...

自然の豊かさをいつまでも楽しめる社会を実現したい/INTERVIEW

自然の豊かさをいつまでも楽しめる社会を実現したい/INTERVIEW

このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。 ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。 今回は第2弾、株式会社CACTUS TOKYO 熊谷渓司さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 株式会社CACTUS TOKYO 熊谷渓司さん ランウェイを彩るモデルが本番で身につけるアイテムとして、生態系の回復が可能な「サボテンレザー」を採用されたバッグ・財布をお貸し出しいただきました。   SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら   バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけは? 知人の紹介で下北沢でPOPUPのイベントに自社で出店した際に、SOLITさんに初めて出会いました。サステナブルなビジネスを学ぶ学校『Sustainability College』のイベントに、他の出展者としてSOLITさんも出店していました。バンクーバーファッションウィークへのサポートについては、代表の美咲さんを社会起業家として尊敬し、また学ばせて頂いているのでささやかながらも、自分もそこに関わり勉強させてもらえたらという想いと、応援したいという想いで動いています。 2年前の下北沢のイベント: What's Sustainability? by サスカレ   現在、より良い社会の実現に向けて、取り組んでることや注力していることを教えてください。 私たちは、人と自然の美しい関係性を育み、継続していくことを通じて、「自然の豊かさをいつまでも楽しめる社会の実現」を目指しています。  私たちは全てのプロダクトに、軽くて、傷に強く、高い撥水性が特徴の「サボテン由来のレザー素材」を採用しています。私たちの財布が一つ購入されると、平均して「約3,920GのCO2」を削減できます。これは、杉の木約0.27本が1年間に吸収するCO2量に相当します。 サボテン由来のレザーには素材の生産を通じて、サボテン畑を増やし乾燥地帯への植林効果をもたらすことができます。サボテン由来のレザー素材をもちいたオリジナルアイテムを販売し、環境負荷の低い新素材の市場浸透を図ることと共に、ファッションを通じて人と自然の関係性について考えるきっかけを届けています。 SOLITの今後に期待していることは? 既存のものさしに拘らず、スタートアップとしてインパクトを最大化できることに拘り、挑戦し続けている姿勢にとても共感します。私自身も、最後は誰もが「自分が心から好きだと思うもの」を選択していった結果、社会が良くなっていく未来を創ることができればとても素敵だなと考えています。 SOLITの提唱するインクルーシブデザインによって、世の中の沢山のプロダクトがオセロの盤面のように片っ端から塗り替わっていったら素敵だなと感じていますし、そうなると信じています。...

自然の豊かさをいつまでも楽しめる社会を実現したい/INTERVIEW

このJOURNALでは、SOLITのバンクーバーファッションコレクションの挑戦に、共に立ち上がろうとしてくださっている企業が、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをインタビュー形式でまとめています。 ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。 今回は第2弾、株式会社CACTUS TOKYO 熊谷渓司さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 株式会社CACTUS TOKYO 熊谷渓司さん ランウェイを彩るモデルが本番で身につけるアイテムとして、生態系の回復が可能な「サボテンレザー」を採用されたバッグ・財布をお貸し出しいただきました。   SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら   バンクーバーファッションウィークへの挑戦をサポートしてくださることになったきっかけは? 知人の紹介で下北沢でPOPUPのイベントに自社で出店した際に、SOLITさんに初めて出会いました。サステナブルなビジネスを学ぶ学校『Sustainability College』のイベントに、他の出展者としてSOLITさんも出店していました。バンクーバーファッションウィークへのサポートについては、代表の美咲さんを社会起業家として尊敬し、また学ばせて頂いているのでささやかながらも、自分もそこに関わり勉強させてもらえたらという想いと、応援したいという想いで動いています。 2年前の下北沢のイベント: What's Sustainability? by サスカレ   現在、より良い社会の実現に向けて、取り組んでることや注力していることを教えてください。 私たちは、人と自然の美しい関係性を育み、継続していくことを通じて、「自然の豊かさをいつまでも楽しめる社会の実現」を目指しています。  私たちは全てのプロダクトに、軽くて、傷に強く、高い撥水性が特徴の「サボテン由来のレザー素材」を採用しています。私たちの財布が一つ購入されると、平均して「約3,920GのCO2」を削減できます。これは、杉の木約0.27本が1年間に吸収するCO2量に相当します。 サボテン由来のレザーには素材の生産を通じて、サボテン畑を増やし乾燥地帯への植林効果をもたらすことができます。サボテン由来のレザー素材をもちいたオリジナルアイテムを販売し、環境負荷の低い新素材の市場浸透を図ることと共に、ファッションを通じて人と自然の関係性について考えるきっかけを届けています。 SOLITの今後に期待していることは? 既存のものさしに拘らず、スタートアップとしてインパクトを最大化できることに拘り、挑戦し続けている姿勢にとても共感します。私自身も、最後は誰もが「自分が心から好きだと思うもの」を選択していった結果、社会が良くなっていく未来を創ることができればとても素敵だなと考えています。 SOLITの提唱するインクルーシブデザインによって、世の中の沢山のプロダクトがオセロの盤面のように片っ端から塗り替わっていったら素敵だなと感じていますし、そうなると信じています。...

多様な価値観が健全に共存できる社会の実現と自己効力感・肯定感を得ている状態を実現したい/INTERVIEW

多様な価値観が健全に共存できる社会の実現と自己効力感・肯定感を得ている状態を実現したい/INT...

SOLITが多様な人も地球環境も配慮されたオールインクルーシブな社会実現に向けて、第一弾として取り組む「ファッション」。1人1人の自己表現だけでなく、多くの人や企業が共に立ち上がることによって、従来の「美」の固定化からの脱却や、お互いを認め合う社会づくりに繋がっていくと信じています。その集大成ともなるバンクーバーファッションコレクションに出場にむけ、現在多くの企業が共に立ち上がってくださっています。 このJOURNALでは、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをまとめています。ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。今回は第一弾、株式会社morning after cutting my hairの中西須瑞化さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 株式会社morning after cutting my hair 中西須瑞化 さん SOLIT社と本ショーの関連性や、哲学・思想にあわせた演出のプランニング、モデル選定における基準作りなど、実現するにあたる背景のサポートをしていただきました。   SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら SOLITを知ったきっかけを教えてください。 2018年に社会課題解決の領域に特化した企画やPRの会社・株式会社morning after cutting my hair(以下、morning)を創業し、SOLITの代表である美咲さんと私で仕事を続けてきました。その経緯もあり、美咲さんが大学院に通い始めて、SOLITの構想を持ち始めた頃から、SOLITの構想を聞いており、私は時折相談に乗っていました。ブランドのビジョンに触れる中で、「多様な人も、地球環境も、誰もどれも取り残さない」オールインクルーシブな社会の実現を目指すその取り組みを応援しています。  SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。 SOLITとmorningは、代表が同じ田中美咲なので…笑。 個人としては、美咲さんの新しいことをやりたがるパワーがすごいなといつも感心しています。SOLITを始めようとしていた時も、また新しいことをやろう・やりたいと思えるのはすごいなぁと思って、純粋に応援していました。ただ「共感」という部分でいくと、SOLITが掲げていることは世界平和と同じくらい当たり前に「そりゃあそっちの方がいいよね」という話だと私は思っているので、当たり前すぎて「共感」とわざわざいうべきなのか?とさえ感じる部分はあります。  そのため、共感をベースに応援したいと思っているというよりは、それは大前提で、組織作りにしろプロダクトにしろ、「今の世の中で歯痒いところに手が届くこと」をやろうとしている部分を応援したいなと思っています。 株式会社morning after...

多様な価値観が健全に共存できる社会の実現と自己効力感・肯定感を得ている状態を実現したい/INT...

SOLITが多様な人も地球環境も配慮されたオールインクルーシブな社会実現に向けて、第一弾として取り組む「ファッション」。1人1人の自己表現だけでなく、多くの人や企業が共に立ち上がることによって、従来の「美」の固定化からの脱却や、お互いを認め合う社会づくりに繋がっていくと信じています。その集大成ともなるバンクーバーファッションコレクションに出場にむけ、現在多くの企業が共に立ち上がってくださっています。 このJOURNALでは、どうして協力すると決めてくださったのか、その背景にある想いをまとめています。ぜひ読んでくださった皆さんも、ともに立ち上がる仲間になっていただけたら嬉しいです。今回は第一弾、株式会社morning after cutting my hairの中西須瑞化さんのインタビューです。 今回のインタビューを受けてくれた方: 株式会社morning after cutting my hair 中西須瑞化 さん SOLIT社と本ショーの関連性や、哲学・思想にあわせた演出のプランニング、モデル選定における基準作りなど、実現するにあたる背景のサポートをしていただきました。   SOLITのバンクーバーファッションコレクションについて 協賛企業一覧はこちら SOLITを知ったきっかけを教えてください。 2018年に社会課題解決の領域に特化した企画やPRの会社・株式会社morning after cutting my hair(以下、morning)を創業し、SOLITの代表である美咲さんと私で仕事を続けてきました。その経緯もあり、美咲さんが大学院に通い始めて、SOLITの構想を持ち始めた頃から、SOLITの構想を聞いており、私は時折相談に乗っていました。ブランドのビジョンに触れる中で、「多様な人も、地球環境も、誰もどれも取り残さない」オールインクルーシブな社会の実現を目指すその取り組みを応援しています。  SOLITのどのような部分に共感してくださっているのでしょうか。 SOLITとmorningは、代表が同じ田中美咲なので…笑。 個人としては、美咲さんの新しいことをやりたがるパワーがすごいなといつも感心しています。SOLITを始めようとしていた時も、また新しいことをやろう・やりたいと思えるのはすごいなぁと思って、純粋に応援していました。ただ「共感」という部分でいくと、SOLITが掲げていることは世界平和と同じくらい当たり前に「そりゃあそっちの方がいいよね」という話だと私は思っているので、当たり前すぎて「共感」とわざわざいうべきなのか?とさえ感じる部分はあります。  そのため、共感をベースに応援したいと思っているというよりは、それは大前提で、組織作りにしろプロダクトにしろ、「今の世の中で歯痒いところに手が届くこと」をやろうとしている部分を応援したいなと思っています。 株式会社morning after...

【イベント情報】2月2日(金)- 2月4日(日)神戸2拠点イベント

【イベント情報】2月2日(金)- 2月4日(日)神戸2拠点イベント

SOLIT2024年初のイベントは神戸での2拠点 2024年2月初旬、SOLITとしては初めての、神戸の2拠点で3日間にわたる特別なイベントを開催いたします。昨年は関東でのイベント開催が多く、お住まいのエリアからはなかなか参加しにくいというお声もいただいておりました。そこで、今回は神戸にて種類の異なるイベントを実施いたします。ぜひ皆さまにお会いできることを一同楽しみにしております。 1拠点目は、2月2日(金)- 2月3日(土)に 神戸市 KIITOホールにて、「環 Meguru Summit – Taste of Sustainability」。このカンファレンスは、「サステナビリティ」に焦点を当て、関連する事業者やスタートアップが一堂に会する機会です。持続可能性に関心を寄せる方々との交流の場となります。皆さまのご参加をお待ちしております。 2拠点目は、2月4日(日)にマイスター靴工房KAJIYA神戸支店にて、「Fashion for Care - 着る喜び 履く喜び」を開催します。SOLIT以外に2社と合同で、ファッションと福祉が融合する素敵な時間を提供いたします。 下記、各イベントごとの詳しい情報を記載しております。   環 Meguru Summitについて 「環 Meguru Summit –Taste of Sustainability-」は、「神戸の地から、気候変動に関する技術・サービスの社会実装を目指し、日本へ、そして世界へ。」をテーマに掲げ、国内外のスタートアップやエコシステムを構築する企業が集い、新たな出会いと共にナレッジを共有するイベントです。 もちろん参加はどなたでも自由、無料公開イベントとなっており、新しい仕組みやサービス、団体との出会いにもなります! SOLITは昨年から兵庫県・神戸市主催の「SDGs...

【イベント情報】2月2日(金)- 2月4日(日)神戸2拠点イベント

SOLIT2024年初のイベントは神戸での2拠点 2024年2月初旬、SOLITとしては初めての、神戸の2拠点で3日間にわたる特別なイベントを開催いたします。昨年は関東でのイベント開催が多く、お住まいのエリアからはなかなか参加しにくいというお声もいただいておりました。そこで、今回は神戸にて種類の異なるイベントを実施いたします。ぜひ皆さまにお会いできることを一同楽しみにしております。 1拠点目は、2月2日(金)- 2月3日(土)に 神戸市 KIITOホールにて、「環 Meguru Summit – Taste of Sustainability」。このカンファレンスは、「サステナビリティ」に焦点を当て、関連する事業者やスタートアップが一堂に会する機会です。持続可能性に関心を寄せる方々との交流の場となります。皆さまのご参加をお待ちしております。 2拠点目は、2月4日(日)にマイスター靴工房KAJIYA神戸支店にて、「Fashion for Care - 着る喜び 履く喜び」を開催します。SOLIT以外に2社と合同で、ファッションと福祉が融合する素敵な時間を提供いたします。 下記、各イベントごとの詳しい情報を記載しております。   環 Meguru Summitについて 「環 Meguru Summit –Taste of Sustainability-」は、「神戸の地から、気候変動に関する技術・サービスの社会実装を目指し、日本へ、そして世界へ。」をテーマに掲げ、国内外のスタートアップやエコシステムを構築する企業が集い、新たな出会いと共にナレッジを共有するイベントです。 もちろん参加はどなたでも自由、無料公開イベントとなっており、新しい仕組みやサービス、団体との出会いにもなります! SOLITは昨年から兵庫県・神戸市主催の「SDGs...

SOLITが描く「東洋思想的インクルーシブデザイン」とは

SOLITが描く「東洋思想的インクルーシブデザイン」とは

SOLITが伝えきれていない、核となる思想 2023年、海外からの声を受けてSOLITの思想を改めて整理した 私たちは、最近、日本を中心として香港やイギリスなど、海外に向けた活動を徐々に広めています。その取り組みの中で、”日本人”同士の会話だからこそ、共通言語や共通認識の土台の上で伝えられていた部分が、言語の壁を越え、国や文化の違いを越えたときに、伝わりにくい瞬間があるということに気づきました。 特に、日本の文化や歴史に紐付く「東洋思想」的な考え方であったり、事業やサービス・デザインに関する意思決定の背景にある「哲学」「思想」の部分。従来の産業が生み出してきた課題に対する違和感とそれをどのように解決しているのかといった「HOW」の部分はこれまでも伝えてきたものの、海外のパートナーやクライアントと接する機会が多くなった2023年において、それがどのような哲学・思想のもとで行われたものなのかを、ちゃんと伝えきれていないということを感じました。 そこで、私たちのメンターとなってくださる方々と日々話し合う中で、同じような言葉を使って事業をされている方々と実はその根本としての考え方が違うことや、抽象的な言語としては同じものだったとしてもそれが「どこまでを包括しようとしているのか」といった視点が異なることに気づき、それを明言しなければ相手には伝わらないし、それこそ、そこが私たちの強みでもあると捉え直し、考えまとめることにしました。 キーワードは、「東洋思想的インクルーシブデザイン」「多元性」 私たちの根本に持つ思想として、キーワードに挙げるならば大きく2つあることを捉え直しました。1つは、「東洋思想的インクルーシブデザイン」。もう一つは、「多元性」。 私たちの団体に少しでも関わってくださった方々や、一緒にお仕事をさせていただいた企業の皆様にはこうした側面を講演でお伝えしたり、提案の中に含んでお伝えしたこともあったかもしれませんが、改めて言語化をしてみると、この2つの言葉に集約されるのではないかと行きつきました。 多様性や、サステナビリティ、ダイバーシティー&インクルージョンというテーマに関心がある人であればよく耳にすることがある「インクルーシブデザイン」。1970年代からバリアフリーや、ユニバーサルデザインなど多くの新たなデザインのスキームや考え方が広まり、今や日本でも障害や福祉のフィールドでデザインが浸透されることも増えてきました。 「インクルーシブデザイン」という言葉自体も広まりつつあるものの、やはり言葉だけが広まってしまうことが多く、その本質をとらえぬまま伝わってしまっていたり、人によって描くイメージが異なっている状況もあるのではないかと感じます。そして、改めて私たちが描く「インクルーシブデザイン」について考えた時、少し特徴があるなと気づくことがあったため、次の章からはこれについて説明したいと思います。 東洋思想的インクルーシブデザインと多元性 そもそもインクルーシブデザインとは何なのか? イギリス・ロンドンにあるロイヤル・カレッジ・オブ・アート(英国王立芸術大学院)のロジャー・コールマン教授が発祥した「インクルーシブデザイン」。デザインシンキングや、ユニバーサルデザインと異なる箇所として、社会的マイノリティーや課題当事者をヒアリング対象者として話を聞くことにとどまらず、企画段階から共にデザインを行っていくということを重要視しているものです。 ただアンケートを取ったり、ヒアリングをするだけだと、その人の中で顕在化しているニーズ、自覚のある部分に対してはアプローチすることができますが、潜在的なニーズ、本人の中の「当たり前」に入ってしまっている無自覚の部分などにアプローチすることは難しく、また関係構築が未熟なままの実施だと、その場で本心を出し切ることは難しく、正しい意見がもらえないといった難しさが出てくることもあります。 インクルーシブデザインでは、心理的安全性を担保された上で、チームの一員として議論の上流から参加し、経営判断や意思決定の土台となる部分にも対等な存在・意見として発言が組み込まれていく「関係性の構築」を前提に場を構築していきます。これによって、一種の機会均等や人権の確保を担うといった側面もあれば、企画段階から当事者の声が入ることでデザイナー本意の的外れなアウトプットを避けられるということ、またニーズの前のシーズの段階から確認でき、イノベーションの種を見つけることができるといった側面が存在しています。 「東洋思想的インクルーシブデザイン」とは何か 私たちはこの素晴らしい「インクルーシブデザイン」の捉え方や手法に敬意を示しています。しかし、一方で、一般的には「高齢者、障がい者、外国人など、従来デザインプロセスから除外されてきた多様な人々を、デザインプロセスの上流から巻き込むデザイン手法」とされているインクルーシブデザインは、その前提に「二元論」や「カテゴライズ」する思想が存在していることに気がつきました。 これは、近代西洋で起こった産業革命と資本主義の誕生以降に加速した「物事を分類することによって把握しやすくし、効率化することでスピードを速める」といった文明や産業のあり方が関係しているように思います。英語の表現としても”「Design for〜」から「Design with〜」へ”とされることがあるのですが、いくらプロセスの上流から巻き込んだとしても、結局「A design with B」といったAとBが交わることのない限界がそこにあるように感じます。本来は、二元論的な考え方をする必要もなく、ただただ「Diverse people design.」であるはずです。そこにはwithもforも必要ありません。 日本では茶道の精神の中に「主客一体」という考え方があります。私たちSOLITが描く「インクルーシブデザイン」は、どちらかというとこうした発想に近く、二元論やカテゴライズさえ存在しない、個々の存在やその空間における多元性を前提として「共に在る」ことで創っていく世界をイメージしているのだと感じるようになりました。 西洋が生み出した「インクルーシブデザイン」は常にアップデートされていますが、その根本に存在する二元論に違和感を持つならば、私たちSOLITは自分達が目指す世界に向けた私たちなりのインクルーシブデザインを確立させていく必要があると捉えました。それは「主客一体」の精神にもあるような、生まれながらにして触れてきた価値観や文化に基づく、人間としてのOSに組み込まれている東洋思想的な考え方に紐づくのではないかと感じています。 二元論に対する違和感は、主人と客人ではなく、主客が共にその場を創るのだという「主客一体」や、足るを知るという心構えがあり、そこに区別することなどできないといった考え方が身近に存在している中で生きてきたからこそ、感じるものなのかもしれません。 私たちSOLITでは、従来の日本が捉えてきたこの東洋思想的なインクルーシブデザインこそが、本当の意味で多様な人を包括しそして多様な人が自分らしく生きていくために必要なアウトプットを生み出すにおいて必要なのではないかと思っています。 「多元性」を前提とすることの重要性...

SOLITが描く「東洋思想的インクルーシブデザイン」とは

SOLITが伝えきれていない、核となる思想 2023年、海外からの声を受けてSOLITの思想を改めて整理した 私たちは、最近、日本を中心として香港やイギリスなど、海外に向けた活動を徐々に広めています。その取り組みの中で、”日本人”同士の会話だからこそ、共通言語や共通認識の土台の上で伝えられていた部分が、言語の壁を越え、国や文化の違いを越えたときに、伝わりにくい瞬間があるということに気づきました。 特に、日本の文化や歴史に紐付く「東洋思想」的な考え方であったり、事業やサービス・デザインに関する意思決定の背景にある「哲学」「思想」の部分。従来の産業が生み出してきた課題に対する違和感とそれをどのように解決しているのかといった「HOW」の部分はこれまでも伝えてきたものの、海外のパートナーやクライアントと接する機会が多くなった2023年において、それがどのような哲学・思想のもとで行われたものなのかを、ちゃんと伝えきれていないということを感じました。 そこで、私たちのメンターとなってくださる方々と日々話し合う中で、同じような言葉を使って事業をされている方々と実はその根本としての考え方が違うことや、抽象的な言語としては同じものだったとしてもそれが「どこまでを包括しようとしているのか」といった視点が異なることに気づき、それを明言しなければ相手には伝わらないし、それこそ、そこが私たちの強みでもあると捉え直し、考えまとめることにしました。 キーワードは、「東洋思想的インクルーシブデザイン」「多元性」 私たちの根本に持つ思想として、キーワードに挙げるならば大きく2つあることを捉え直しました。1つは、「東洋思想的インクルーシブデザイン」。もう一つは、「多元性」。 私たちの団体に少しでも関わってくださった方々や、一緒にお仕事をさせていただいた企業の皆様にはこうした側面を講演でお伝えしたり、提案の中に含んでお伝えしたこともあったかもしれませんが、改めて言語化をしてみると、この2つの言葉に集約されるのではないかと行きつきました。 多様性や、サステナビリティ、ダイバーシティー&インクルージョンというテーマに関心がある人であればよく耳にすることがある「インクルーシブデザイン」。1970年代からバリアフリーや、ユニバーサルデザインなど多くの新たなデザインのスキームや考え方が広まり、今や日本でも障害や福祉のフィールドでデザインが浸透されることも増えてきました。 「インクルーシブデザイン」という言葉自体も広まりつつあるものの、やはり言葉だけが広まってしまうことが多く、その本質をとらえぬまま伝わってしまっていたり、人によって描くイメージが異なっている状況もあるのではないかと感じます。そして、改めて私たちが描く「インクルーシブデザイン」について考えた時、少し特徴があるなと気づくことがあったため、次の章からはこれについて説明したいと思います。 東洋思想的インクルーシブデザインと多元性 そもそもインクルーシブデザインとは何なのか? イギリス・ロンドンにあるロイヤル・カレッジ・オブ・アート(英国王立芸術大学院)のロジャー・コールマン教授が発祥した「インクルーシブデザイン」。デザインシンキングや、ユニバーサルデザインと異なる箇所として、社会的マイノリティーや課題当事者をヒアリング対象者として話を聞くことにとどまらず、企画段階から共にデザインを行っていくということを重要視しているものです。 ただアンケートを取ったり、ヒアリングをするだけだと、その人の中で顕在化しているニーズ、自覚のある部分に対してはアプローチすることができますが、潜在的なニーズ、本人の中の「当たり前」に入ってしまっている無自覚の部分などにアプローチすることは難しく、また関係構築が未熟なままの実施だと、その場で本心を出し切ることは難しく、正しい意見がもらえないといった難しさが出てくることもあります。 インクルーシブデザインでは、心理的安全性を担保された上で、チームの一員として議論の上流から参加し、経営判断や意思決定の土台となる部分にも対等な存在・意見として発言が組み込まれていく「関係性の構築」を前提に場を構築していきます。これによって、一種の機会均等や人権の確保を担うといった側面もあれば、企画段階から当事者の声が入ることでデザイナー本意の的外れなアウトプットを避けられるということ、またニーズの前のシーズの段階から確認でき、イノベーションの種を見つけることができるといった側面が存在しています。 「東洋思想的インクルーシブデザイン」とは何か 私たちはこの素晴らしい「インクルーシブデザイン」の捉え方や手法に敬意を示しています。しかし、一方で、一般的には「高齢者、障がい者、外国人など、従来デザインプロセスから除外されてきた多様な人々を、デザインプロセスの上流から巻き込むデザイン手法」とされているインクルーシブデザインは、その前提に「二元論」や「カテゴライズ」する思想が存在していることに気がつきました。 これは、近代西洋で起こった産業革命と資本主義の誕生以降に加速した「物事を分類することによって把握しやすくし、効率化することでスピードを速める」といった文明や産業のあり方が関係しているように思います。英語の表現としても”「Design for〜」から「Design with〜」へ”とされることがあるのですが、いくらプロセスの上流から巻き込んだとしても、結局「A design with B」といったAとBが交わることのない限界がそこにあるように感じます。本来は、二元論的な考え方をする必要もなく、ただただ「Diverse people design.」であるはずです。そこにはwithもforも必要ありません。 日本では茶道の精神の中に「主客一体」という考え方があります。私たちSOLITが描く「インクルーシブデザイン」は、どちらかというとこうした発想に近く、二元論やカテゴライズさえ存在しない、個々の存在やその空間における多元性を前提として「共に在る」ことで創っていく世界をイメージしているのだと感じるようになりました。 西洋が生み出した「インクルーシブデザイン」は常にアップデートされていますが、その根本に存在する二元論に違和感を持つならば、私たちSOLITは自分達が目指す世界に向けた私たちなりのインクルーシブデザインを確立させていく必要があると捉えました。それは「主客一体」の精神にもあるような、生まれながらにして触れてきた価値観や文化に基づく、人間としてのOSに組み込まれている東洋思想的な考え方に紐づくのではないかと感じています。 二元論に対する違和感は、主人と客人ではなく、主客が共にその場を創るのだという「主客一体」や、足るを知るという心構えがあり、そこに区別することなどできないといった考え方が身近に存在している中で生きてきたからこそ、感じるものなのかもしれません。 私たちSOLITでは、従来の日本が捉えてきたこの東洋思想的なインクルーシブデザインこそが、本当の意味で多様な人を包括しそして多様な人が自分らしく生きていくために必要なアウトプットを生み出すにおいて必要なのではないかと思っています。 「多元性」を前提とすることの重要性...